たまらん中古車
第24回「定番のジーンズとかスニーカーとかに近い車!」



最近は車といえば「燃費」が第一のキーワードになってしまい、いかに安く経済的であるか?みたいなことばかりが重視される時代になってしまいました。実に嘆かわしい! そんな、隠れるようにコソコソと車を運転しても楽しくないじゃないか。燃費を常に気にしている貴方を、助手席の彼女は「格好いい!」と思うとでも言うのか? 案外言ったりしてな…!
しかしそんなのダサーい!燃費とか気にするのダサーい!もっと車を楽しむ方法、車に何か大事なことを教えてもらう方法があるハズ!! そんな時の「教科書」のような車が、今週紹介するこいつです。




平成18年式 マツダ ロードスター VS
マツダ ロードスター
マツダ ロードスター




つい先日、ポルシェ・ボクスターに乗ってきました。真っ赤な内装の白いボクスターのルーフをオープンしてエンジンを回せば、頭の後ろから迫力のある水平対抗エンジンの音が聞こえてきて、アクセルを踏めば踏むだけ気持ちよく加速していく… 華があり、かつ、車として運転の楽しさがあり、速く、オシャレでエロくてモテる。ポルシェってそんな非日常のブランドなので、当然乗る人にも「それなり」を求めて来ます。あんまりだらしなく乗ると、せっかくの非日常が台無しになるのもまたポルシェなんです。
そんなポルシェ・ボクスターを運転し、その気持ちよさをしっかり分かった上で、「再びマツダ・ロードスターに乗ってみたい」という思いが強くなりました! 「オープンだから気持いいのか、何がそんなに良かったのか、ロードスターではどうなのか?」 と、色々と気になってきたわけです。
マツダ・ロードスター。NCと呼ばれる、3代目の世代です。
この車、皆さんもよく知ってますよね。よく見かけると思います。でも、乗ったことのある人というのは少ないでしょう。ましてや、運転したことのある人となると…




リアビュー
リアビュー




ロードスターはバブル期の真っ最中に、「ユーノス・ロードスター」という名前で生まれました。曲線を活かしたグラマラスなスタイリングに、コンパクトでキビキビ走る車体とエンジン、そしてオープンエア。車で遊ぶことがステータスになっていた当時の時代ならではのコンセプトです。そしてユーノス・ロードスターは世界中に衝撃を与えました。これほどバランスの良い、低価格で、気持ちのいいオープンカーはこれまで無かったんです。今だに語り継がれる名車の一つでしょう。
そんなロードスターも今は3代目となり、今風のスタイリング、よりがっしりとしたボディ、よりパワフルなエンジンをまとい、オープンカーとしてさらに快適な走りを目指したわけです。
でも基本コンセプトは初代から一切変えず。それどころか、デザインすらも初代のイメージをずっと踏襲しつづけ、誰がどう見てもマツダ・ロードスターであるという主張が感じられます。




サイドビュー
サイドビュー




速く走るためにハイテクで武装したりしない。大排気量エンジンを載せてブイブイとイワせたりしない。より目立つためにエグい造形にしたりしない。控えめに、控えめに。でも普遍性のあるものを、バランスの良いものを…というのがロードスターの本質だと思うんですよ!!
だから、特別速くもない、高級でもない、エグいデザインでもない。でも普遍的な、古くならない格好よさ。これはコンバースのスニーカーだったり、リーバイスのジーンズだったり、「定番」と呼ばれてるファッションと一緒じゃないのか、と。「とりあえずコンバースのスニーカーで」的な感じってあるじゃないですか? まあ、外さないよね、という。最新ファッションでは無いし、そんなに高くもないけど、ダサくはないですよ、という。むしろここからどういう色に染めていくか?という、素のままのファッションというか、そのままだと何お膳立てしてくれないもんだと思うんです。




コックピット
コックピット




車の話に戻して、これがもしもポルシェだったら、乗る時にちょっと緊張するでしょうし、気も遣うでしょう。どんな格好して乗るか、どこに行くのか、誰と乗るのか、どんな運転をするのか。色々と考えてパーフェクトな「ポルシェワールド」を体験したくなるし、それが出来るようになると間違いなく「格好いい」。非現実が現実になってるわけですからね。それは、ポルシェという確固たる伝統だったりブランドだったり性能だったりデザインだったり哲学だったり、もちろんそれなりの値段はしますが、そういうものがあるからです。以前、「車を買うことは哲学を買うことだ」とこの連載で書きましたが、ポルシェを買うなんてのはまさに哲学の塊を買うということ。ポルシェに合うように自分自信を変えていくような、それほど強烈なキャラクターの車であるということなんですよぉぉぉ!!
それに対するロードスターはそんな緊張は必要ない。普段の生活の中に溶け込んでる。パーフェクトを狙う必要は無い。ロードスターに乗って肩肘張ってパーフェクトを狙うというのは、何か違う気がする。もっと気軽に気楽に行こうじゃないか。別にイケメンじゃなくてもいいじゃないか…というメッセージを、あの楽天的な、享楽的なスタイリングが物語ってる気がするんです!!!!




ステアリング
ステアリング




「人馬一体」… ロードスターに対してマツダがつけたキャッチコピー。運転する人が車との一体感を持てるほど、気持ちのいいフィーリング、という意味です。地味といえば地味なキャッチコピーですが、ロードスターをよく表してると思いますよ!!
そして運転してみると、確かにそんな感じです。そんな「パワフル」って感じでも無いし、高級感をバリバリ感じる何かがあるわけでもない。ズバリ素朴! 「車」の美味しい要素をそのまま感じることのできる車。やはりこれは、コンバースのスニーカーなんですよ!!!




シート
シート




そんなマツダ・ロードスターの3代目。先代よりもちょっと横幅が大きくなってがっしりしたボディと、いい音を出す2Lのエンジン。オープンエアで走った時の気持ちよさは格別! いよいよ中古の価格がこなれてきましたよ。この価格でこのロードスターは、たまらん!!!




マツダ ロードスター VS 本革シート パドルシフト 純正ナビTV | (株) オートギャラリー
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※当ページ内の内容は2011年10月4日現在の情報です。




関連サイト
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