はぐれDJ道
第6回「Sukiyaki / Sandii」
Sukiyaki
イッツ・パーティ・タイム。DJイオだ。私は数年前にこの「Sukiyaki / Sandii」を購入し、いい曲だなーと思いつつDJではプレイせずに放置していた。それは何故か。曲のBPMが自分がプレイするには大変に遅く、私はその頃ハウス・ミュージックを主にプレイするDJであったため、なかなか機会に恵まれなかったのだ。だがしかし、ご存知、坂本九「上を向いて歩こう」に挟み込まれるラップ、スクラッチ、骨太なビート。文句無しに良いリミックスだ。




Sukiyaki(remix) / SANDii




無知な青年時代
そしてお恥ずかしながら私はこのレコードをいい曲だなーと思いつつ放置していたため、作者のSandiiについて全く無知であった。たまたま外人が「上を向いて歩こう」をHIPHOP調にカバー/リミックスした曲であろうと思っていた。
だが今回このはぐれDJ道を書くにあたって調べなおした所、Sandiiはハワイ育ち、日本人とスペイン人とのハーフであり、本名は「鈴木あや」という大変に有名な歌手である事が判明した。
そしてレコードの裏をよく見ると「東芝EMI株式会社」というこれも大変に有名なレコード会社がリリースしている事が判明した。


買ったレコードをロクに調べもしない無知なDJとしてこのワールド・ワイド・ウェブをお借りして読者諸君にお詫び申し上げたい。さも以前から知っているように記述する事もできたのだが、今回は反省の為正直に書く事にした。我ながら尊敬しても良い。
だってジャケットが外人みたいで、曲名もわざわざ「SUKIYAKI」ってなってるんだもん…。英語みたいなアーティスト名なんだもん…皆様も英語のようなハンドル名、アーティスト名を好き放題につけ、無知な一介のDJを翻弄させる事はくれぐれも避けて頂きたい。




45回転でかけてみよう!
さて以前、このコーナーで「YUMIKO」というシングルを取り上げた事を覚えているだろうか。「YUMIKO」は45回転であるレコードを33回転であると10年間間違えていたのだが、今回はそういう事はなかった。
しかしアナログDJがよくやるお遊びとして「わざと回転数を間違えてプレイしてみる」というものがある。私はそれを行い家で一人ニヤニヤしていた。
以下が45回転でプレイしたレコードである。回転数を変えるとビッグビートっぽくなり、ヒップホップDJ以外にも使えるビートに!皆様は聞き比べていかが思われるであろうか?




Sukiyaki(remix) / SANDii(45RPM)




Ikan Kekek
このレコードはSandiiのアルバム「Mercy」から「SUKIYAKI」「Ikan Kekek」をアナログカットし、リミックス、editを加えて収録したものである。SUKIYAKIのHIPHOPリミックス以外にも、「Ikan Kekek」という曲をハウスリミックスにしたトラックも収録されている。
「Ikan Kekek」は主にマレー半島〜インドネシアに伝わる童謡で、魚の名前を意味するタイトルである。
しかしこのアナログのリリースは1990年。当時のいわゆるレイヴブームに乗った派手すぎるトラックは童謡の雰囲気をいい意味でも悪い意味でもブチ壊し、ジェームスブラウンネタのイントロに始まり、ジュリアナテクノで有名な「huga chaka」も途中に挿入されるやりたい放題のやんちゃなトラックに仕上がっている。
私はいたく気に入っているのだが、時と場所を選ばないといささかプレイしづらいので中々クラブでのプレイには至らないが今度リクエストがあったら積極的にプレイしていきたいと思う。




Ikan kekek(Remix) / SANDii




Sandiiについて
Sandiiについて更に調べた所、現在は自分のルーツであるフラ(フラダンスのフラ)に戻り、Jazztronikと共作も行い、今年2010年には春風(野外パーティ)にも出演予定である。
90年のアルバム「Mercy」もアジアンチックな雰囲気に包まれており、実に素晴らしいので興味があったら聴いて頂きたい。91年にはmajor forceも参加しているリミックスアルバム(タイトル:come again)もリリースされている。そして調べているうちにすっかりSandiiのファンになったのでこれから音源をビート・ゴーズ・オン。




jazztronikとの競演映像




Sandii.Info

*アルバムの詳細については「不条理音盤委員会」の記事を参考にしました。ありがとうございます。
不条理音盤委員会  不条理音盤委員会 566 Sandii 「Mercy」




関連サイト
Sandii.Info
不条理音盤委員会 





TOPページに戻る | 過去の記事を読む