はぐれDJ道
第21回「Yasterizeインタビュー」
新進気鋭のトラックメイカーYasterize
イッツ・パーティ・タイム。DJイオだ。皆さん、Yasterize(ヤスタライズ)という新進気鋭のトラックメイカー/DJをご存知だろうか?「ロックとロール/やけのはら」にもトラックメイクで参加し、先日私が参加しているレーベル「LBT」がリリースしたコンピレーション、「TRF HYPER MIX 1000 / V.A.」にもEZ DO DANCEのリミックスで参加して頂いたので、買っていただいた方は耳にした事だろう。ACID PANDA CAFEでは「CLUB HEROES」をオーガナイズし、また「SMOKIN' IN THE BOYS ROOM」、「見世者小屋」といったHIPHOPグループのトラックメイカーとしても活躍中だ。ナードコアの洗礼を受けつつも現在クロスオーバーにリミックスをこなしている猛者である。ドラゴンボールを誰よりも熱く語り、「好きなBPMは127です!」と言い切る彼のルーツと趣味であるドラゴンボールに迫ってみた。


TRF - EZ DO DANCE (Yasterize Prizm Step Remix) by Yasterize




ダンスミュージックとの出会い
イオ:
 それでは、今回時系列順にお聞きしたいんですが、ヤスタライズ君といわゆるダンスミュージックの出会いはどういったものだったんでしょうか?



ヤスタライズ:
 えっと、そうですね。何が最初だったかと聞かれると、多分TRFとかが最初になるんじゃないかと思います。それまでは普通にミスチルとかそういうJ-POP聴いてましたが、TRFを音楽番組かなんかで見たときはその異質なサウンドに衝撃を受けましたね。





YouTube - TRF / EZ DO DANCE




イオ:
 おお、ヤスタライズ君が1983生だから、おそらく中学校の頃ぐらいでしょうか?



ヤスタライズ:
 なので、聴いた時は小学校4年くらいだったかと。



イオ:
 じゃあかなり早熟!それからはJ-POPも聞きつつ、そっち方面(TRFや小室など)も追っていった感じで?



ヤスタライズ:
 はい、そうですね。というより、当時はTKサウンドがダンスミュージックだとかそういう意識は全然なく、J-POPの一つとして小室プロデュース作品を追っていた感じです。なので全然早熟ではないかと(笑)



イオ:
 なるほど。その初めの出会いの後は…?



ヤスタライズ:
 まず初めに、僕らが中学の時ってもろヴィジュアル系ブームだったんで、GLAY、LUNA SEA、L'Arc en Ciel、X JAPANとかをオレ含め皆聴くようになりまして。まあそれで、ギターかっけー!みたいな気持ちがやっぱり出てくるんですよ(笑)で、中2の終わりくらいかな?初めて友達の家にお兄ちゃんのお下がりのギターがあるってことで、唯一音楽的探究心のある友人Kと一緒に遊びに行って、それからはもうほぼ毎日のようにそいつの家に行ってギターの練習とかをするようになったんです。



イオ:
 いい音楽友だち!Kって夏目漱石の「こころ」みたい!



ヤスタライズ:
 それで次第にギターも一応ある程度は弾けるようになったし、その頃にはちょっとオリジナルの曲っぽいものを作ってみたりもしていたので、自分の貯金をはたいてエレキギターとMTRを買ったんです。なんでいきなりMTRを買ったかというと…バンド組みたいけどドラム叩けるやついない→自分は幼稚園くらいの頃から小学校までエレクトーンを習ってたのでエレクトーンがある→エレクトーンにはドラムプリセットがあってシーケンス組める→じゃあMTR買って録音しよう!という感じだったんですよ。



イオ:
 じゃあ割と自然というか、必然の流れだったんですね。



ヤスタライズ:
 そうですね。で、思えばそこが初めての自発的な初シーケンスなわけで、言ってしまえばDTMの第一歩であったのかもしれません。その後バンドメンバーも特に集めず、自分でギターとベースとドラムシーケンスやって、友人Kに歌わせてMTRに録りためる、という遊びを日々やっていました。発表もせず、ライブもせず、完全に閉じたバンドでした。ていうかバンドですらなかったですね(笑)



イオ:
 自分達の好きな曲を録りためていく活動的な。



ヤスタライズ:
 そうです、完全なる自己満足です(笑)で、まともに完成した曲を4曲ほど作ったところで中学も卒業になり、自分とKもそれぞれ別の高校に進学したので、そうした活動が一区切りつきました。自分の通ってた高校ではパンク、メロコアとかが流行ってて、オレ自身もヴィジュアル系から少しそっち方面にも興味がいっていたので、自然とそういうの聴くようになっていく感じでしたね。





ナードコアとの出会い
ヤスタライズ:
 それでその頃くらいから、友人たちと服を買ったりとかで渋谷・原宿に遊びに行くことが増えてきました。



イオ:
 ちょっとずつシーンに触れるきっかけが!



ヤスタライズ:
 それである日、友人が「激しい店がある」ということで案内してもらい、とある店に遊びに行ったんです。



イオ:
 激しい店…



ヤスタライズ:
 それがbinaryというお店でした。





binary
binary




ヤスタライズ:
 そこはイオさんも当然ご存知かと思いますが、ナードコアのCDを委託販売もしているRAVER系のセレクトショップです。



イオ:
 はい。私も納品してました。こんな写真がどこから…!



ヤスタライズ:
 で、binaryにて「CD置いてあるぞ」と思って手にとって、「ちょっと聴いてみていいですか?」なんつって聴いておったまげた作品がカラテクノシャープネル(SHARPNEL)でした。



イオ:
 初期ナードコアの立役者達のCDが…!



ヤスタライズ:
 この音楽は一体なんなんだ!ぶっ飛んでる!やべー!って感じで即購入しましたね(笑)



イオ:
 全く予備知識無しで聴くと衝撃ですよね。法も無視してるし。



ヤスタライズ:
 はい、もう既存の音楽とは一線を画し過ぎていてワケわかんなかったですね。



イオ:
 そこまでのショックを!



ヤスタライズ:
 一応高校入ってからテクノ、ジュリアナテクノのCDとかもちょこちょこ聴いたりしてましたが、GABBAキックと日本語ネタ(格闘技、歌謡曲、アニメとか)のサンプリングは衝撃がでか過ぎましたね。大半の元ネタはわかってなかったですけど(笑)



イオ:
 確かに、ガバをひと通り通ってから聴くのと、通過せず聴くのは衝撃の度合いが違うと思います。なんでこんなに早いんだ!とかそういうのも含め。



ヤスタライズ:
 そうですね。なんていうか「全てを蹂躙するキック」という印象でした(笑)で、それからちょっとこの音楽はヤバいぞと思いまして、少ないお小遣いをやりくりしながらbinaryに通いつつ色々購入しました。パリッコさんの1stもその頃にゲットしました!



イオ:
 あののんきなナードコアを!



ヤスタライズ:
 ケント・デリカットの曲でお腹がよじれたことをよく覚えています(笑)



イオ:
 考えてる事がわからない度においてはナンバー1ですね。パリッコさんは。



ヤスタライズ:
 それで色々聴いたりしてたら、ふつふつとまた創作意欲が沸き始めまして。ちょうど高2の頃に父親のお下がりでノートPCをもらってたので、意を決してシャープネルさんの掲示板に「オレもこういう音楽作りたいんですが、どうしたら作れますか?」と素朴さ丸出しで書き込みました。



イオ:
 ツージー(鼓膜シュレッダー)がアシパンにいきなり電話してシーケンサーを聴いた的な!



ヤスタライズ:
 そうしたらもう、JEAさんがものすごく丁寧に「MODっていうのがあって、それで作れるよ。波平会(NamiHeiKai's Headquarter)というところで無料でダウンロードできるよ。」と教えてくださって。それからMODダウンロードして、シャープネルさんのMODファイルとか海外のMODファイルとかをダウンロードしたりして自分でまた音楽を作るようになったんです。



イオ:
 自分のスタートとほぼ一緒!当時はMODファイルを集めまくりました。



ヤスタライズ:
 おお、同じなんですね!で、それからは夜な夜なMOD PLUG TRACKERを立ち上げ、CD2WAVやWindows標準のレコーダーでラインからTVの音とかサンプリングして曲を作ってました。これが自分がDTM的なスタートラインに立つまでのほぼ全てです。





HIPHOPとの出会い
イオ:
 自分がヤスタライズ君と初めて知り合ったのがきなこもちアイスさんのDTMコンピの飲み会で、その時はHIPHOPのトラックメイカーとして全くナードコアを知らないという認識だったんですが、ナードコアやMODを経て、HIPHOPのトラックメイクやシーンにも至った経路もお聴きしたいです!



ヤスタライズ:
 HIPHOPとの出会いというのは多分スチャダラパー、EAST END×YURIとかで、小学校の頃でした。ただやはりその頃はJ-POPの1つとしてしか認識してなかったですね。で、高校の頃にシャカゾンビを聴いてかっこいいなと思ったのが初めてHIPHOPを認識した時かも。





YouTube - SHAKKAZOMBIE-手のひらを太陽に




ヤスタライズ:
 ドラゴンアッシュとかも流行ってましたが、おぼろげながらシャカゾンビの方が本物のHIPHOPだろうと思った記憶があります(笑)でもシャカゾンビかっこいいなと思いつつも、そこからHIPHOPを色々チェックするには至らなかったです。なんでだろ?多分GABBAの衝撃が強すぎて、そっちに意識がいっていたのかと。
 で、その頃はメロコアとかも聴いたりしてたので、流れでハードコアとかミクスチャーも聴くようになりまして。ミクスチャーってラップ入ってたりするじゃないですか、HIPHOPよりわかり易い感じの。それでラップって面白いなというのが段々とわかってきて、HIPHOPも聴いてみようと思って色々探し始めましたね。それが高3くらいの時です。そんな感じで高校も卒業しまして、大学に入学を。



イオ:
 花咲く年頃に!



ヤスタライズ:
 色々クラブミュージック聴いたりしてたので、自然とDJに興味を持っていて、大学にいったら絶対DJやろうって思ってました。そしたらちょうどうちの大学にDJサークルが2つもあって、ヒップホップ、レゲエ寄りのサークルとハウス、テクノ寄りのサークルだったんですが、自分は今興味の湧いているヒップホップ側のサークルに入ったんです。まあ最終的にはハウス寄りのサークルにも所属しちゃうんですけど…(笑)



イオ:
 両刀戦士に!ドラゴンボール兼ちびまる子ちゃんみたいな感じですね。



ヤスタライズ:
 (笑)で、その中でヒップホップをたくさん聴くようになってからは自然な感じでヒップホップのビートを作るようになりましたね。ただ1年生の頃はDJが楽しくてしょうがなくて、部室でDJの練習ばっかしてましたので、ヒップホップのビートを作り始めたのは2年生くらいからかな?多分そんな感じです。



イオ:
 じゃあ部活で自然と環境があったんですね。部室にタンテ羨ましいなぁ



ヤスタライズ:
 ゴミ捨て場で先輩が拾ってきたソファーもあったので、部室によく溜まってました(笑)



イオ:
 ちょっと飛んじゃって申し訳ないのですが、今ヤスタライズ君が所属しているユニット、SMOKIN' IN THE BOYS ROOM、見世者小屋はどういう経緯で結成されたユニットなんですか?



ヤスタライズ:
 えっと、これもちょっと不思議な感じなんですが、大学のゼミ(社会学系)の研究で、趣味と仕事の両立に関する研究みたいなことをやってまして、その中でラッパーとかバンドマンとか小説家志望の人とかイラストレーター志望の人とかにインタビューしたんですね。で、そのラッパーの一人が地元の友人のお兄ちゃんで、その人と遊ぶようになって地元のイベントで知り合ったのがSMOKIN' IN THE BOYS ROOMの面々だったんです。当時は別の名前で活動してました。



イオ:
 おお、かなり奇遇な縁で!



ヤスタライズ:
 しかも知り合ったら、実は全員中学の先輩だったりして(笑)



イオ:
 え!地元クルーいいですね!



ヤスタライズ:
 で、まあその友人のお兄ちゃんも含め全員同じ中学のヤツらだし、イベント一緒にやったりトラック渡したりして活動してる中、「結構オレらがっちりやってるしグループに入らない?」とお誘いをもらって、正式に加入したんです。それが多分大学4年か社会人1年目ですね。



イオ:
 じゃあ地元繋がりもありつつ、かなり長くやってるグループなんですね。



ヤスタライズ:
 そうですね〜。なんか同じ中学だったせいかノリも近いし、あと音楽的にも自分の興味の変遷とマッチしてる感じもよかったですね。出会った頃はいわゆるアングラヒップホップ的な曲を作ってたんですが、段々と(初期)ティンバランドみたいなチキチキ感のあるのを作りたいと思ったりしてたら、彼らもそういうのでラップしたいって言ってたりして。



イオ:
 おお 聴かせてもらったデモでビートも幅広いし、かなりユーモア感も溢れててすごく良かったです!



ヤスタライズ:
 ありがとうございます!それで見世者小屋は皆と活動してく中で出会った人たちで、やりたいことも近かったし、皆で遊んだりしてく中で、じゃあ一緒にやりますか、という感じでトラックメイカーになりました。SBRも見世者も一緒のクルーって感じでいつもよく遊んでます。



イオ:
 見世物小屋は地元が近いというわけじゃなくて、音楽性や気が合う仲間達って感じのクルーなんですね。





ジャンル、現場に対しての意識
イオ:
 ヤスタライズ君はHIPHOPも含め、面白い所に積極的にアプローチしていくフットワークが軽い所を尊敬してるんですが、こう、自分のジャンルに対する意識ってありますでしょうか?なんかいつになく真面目な質問になっちゃった!



ヤスタライズ:
 すみません、自分のジャンルというのはどういうことでしょうか?作っている音楽のジャンルが何か、自身が身を置いているジャンルは何か、ということですか?



イオ:
 あ、そうですね。ジャンルっていうと説明がうまくないな。作っているジャンルも含め、自分が追い求めたいグルーヴの理想というか。一言でうまく説明できるものでもないと思うんですが。



ヤスタライズ:
 えっと、そうですね〜…。あの、HIPHOPとかって割とHIPHOP愛というか、どっぷりHIPHOPに浸かってないといかん、みたいな風潮が少なからずあると思うんです。これHIPHOPに限らずですかね。なので、自分がやっているジャンルってものに対して結構悩むところはあるんですよ。オレHIPHOPの現場にもいるしDANCE MUSICの現場にもいるし(笑)



イオ:
 確かに。自分は○○シーンだから、って台詞は時たま耳にしますね。



ヤスタライズ:
 なんですが、最近は開き直ってやっぱり好きなものは好きだし、面白そうだと思ったところに行くし、自分は単純に楽しいと思ったところで遊ぶし、かっこいいと思った曲を作るって感じになってきました。だって色んなジャンルの曲をかっこいいって思っちゃうんですもん(笑)



ヤスタライズ:
 今まで話してきたことからもわかるとおり、オレって結構その時その時で興味が移りやすい感じなんですね。さらに全然別のものとかも並行して好きだったり。でもこれって音楽好きな人なら皆そんな感じなんじゃないかなと思うんですよね。大学のDJサークルの友人なんかも皆ジャンルの垣根は少なくて、DJではディープハウスかけるけどエレクトロニカとかロックとか日本語ラップとかJ-POPとかも全然聴く、みたいな感じでRAW LIFEとか一緒に行きましたし。なのでまあそういうジャンルとかにこだわって悩んだってしょうがないなって思いました。でも1つのジャンルにどっぷりハマりこんで突き詰めてる人は本当に尊敬します。まじで厚みが違いますもんね。



ヤスタライズ:
 て感じで、理想のグルーヴというのは、単に自分がかっこいいと思うグルーヴとしか言いようがないかもしれないです。答になってないっぽくてすみません(笑)ただ強いて言うのであれば、今はHIPHOPをしっかりやっていきたいと思っています。その中で可能性を広げていければな、という感じです。



イオ:
 いえいえ!ヤスタライズ君の根底の部分に「おもしろい」や「かっこいい」のキーワードがどこにあるのかなと思ってふと聞きたくなりました!最近気になるアーティストや曲などありますか?



ヤスタライズ:
 気になる人が多すぎるので困っちゃうのですが…、あえて一人あげるとすればMETEORくんがヤバいです。まじDIAMOND はマスト!





YouTube - METEOR/DIAMOND[MEGA MIX]2009.11.27ON SALE!!




ヤスタライズ:
 他にも本当たくさん好きな人がいるのですが、挙げだすとキリがなくなってスペシャルサンクスみたいに長くなっちゃうので今回はやめときます(笑)





ドラゴンボールに対しての意識
イオ:
 真面目な話が結構続いてしまったので、少しずつ脱線して行きたいんですが、ヤスタライズ君はかなり少年漫画が好きという話を聞いたんですが、ずばり一番好きな漫画はなんでしょうか?



ヤスタライズ:
 ドラゴンボールです!(即答)



イオ:
 やはり!ドラゴンボールでは誰が好きなキャラでしょうか?



ヤスタライズ:
 ベジータです!



イオ:
 悟空かと思ったら!意外!ベジータは後半ちょっと落ちぶれていっちゃうんですが、どんな所が魅力でしょうか?



ヤスタライズ:
 誇り高き戦士なのに細かいところに一喜一憂するところが可愛らしくて好きです。少年トランクスが悟天に勝ったとき、「はっはっは おい!ざんねんだったな どうやらオレの息子のほうが血統がよかったらしい」と悟空の背中をバンッと叩きながら嬉しそうなところとか。
 あと、ベジータがたまに言う間の抜けた言葉(まるで超サイヤ人のバーゲンセールだな、とかチチの乳を揉ませりゃいいだろ!とか)が、彼の地球での私生活が垣間見える感じで、意外に庶民的だな、なんて思いを馳せました。
 どうでもいいですが、ベジータは新技(ビッグバンアタックとかファイナルフラッシュとか)の開発に力を注いでいましたけど、ギャリック砲のみを磨いていれば、もしかしたらもうちょっと強かったかもしれない、と思ったことがあります。



イオ:
 なんであんまり違わないのにどんどん変な技を作っちゃったんでしょうね。確かに。





以下、ヤスタライズ氏が心に残ったシーン




■くだらないジョークがキライなフリーザに胸を撃ち抜かれたベジータ
あのベジータが泣きながら「た…たのむ… フリーザを… フリーザを倒してくれ…… た…のむ サ…サイヤ人の……手……で………」というところは、子供ながらに胸を打たれました。あ、別に胸を撃たれたベジータとかけているわけじゃないです、まじで(笑)
binary




■青年トランクスが未来に帰るとき
みんながトランクスのまわりでお別れの挨拶をしている中、ベジータは一人木に寄りかかって腕組みしているが、指を二本立てて無言で「じゃあな」と言っているようなところも好きです。ベジータかわいいじゃん、みたいな(笑)
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■さらば誇り高き戦士
ブウに対して自爆を決行する時も家族に結構優しさを見せるので好きです。と言いつつ、「さらばだ ブルマ…トランクス…… そして…カカロット……」なんつって、やっぱ悟空に一番執着があるんだね、というところも含めて好きです。
binary




ヤスタライズ:
 もちろん「おまえがナンバー1だ」も超グッときました。総じてオレはベジータが見せる素直さ、優しさが好きですね。



イオ:
 ベジータがこんなに熱いとは・・・!じゃあヤスタライズ君が思うドラゴンボールの魅力とはなんでしょうか?



ヤスタライズ:
 ドラゴンボールの魅力ですか。そうですね。これは多分各編ごとに魅力が大きく異なってきますよね。少年悟空の時は、冒険活劇+鳥山ギャグ+何より主人公がどんどん強くなるっていうのが非常に魅力的だと思います。バランスがいいですよね。



イオ:
 アラレちゃん成分がまだ少し残ってて、お色気やギャグも多かったですね。



ヤスタライズ:
 そうですそうです。で、サイヤ人編、アニメで言うとZあたりからは冒険という要素は薄れていく気がしますね。ナメック星とか行くけど冒険って感じではないというか。あとギャグも減りますし。その代わり、未知なる恐怖みたいな路線が強まっていく気がします。なんだろ、ワクワク感からドキドキ感へ、みたいな。



イオ:
 ひたすら悟空の強さを追い求める漫画になってきますね。



ヤスタライズ:
 人造人間編とか、未来トランクスが「みんな誰と戦ってるんだ…!」とかはミステリーな感じでしたし。当時読んでてめっちゃドキドキしてました。まさに未知なる恐怖感というか。



イオ:
 確かに!あそこら辺が心躍った最後だったかも!最終回近辺以外だと



ヤスタライズ:
 で、魔人ブウ編でギャグとかワクワク感も戻ってきた感じがしますね。なんだろ、絶望的な強さのヤツと戦ってるけど終始一定の明るさを保ってるみたいな。そういうのすごいよかったです。



イオ:
 そうですか!個人的には魔人ブウ編は完全に冷め切ってました こう、強さの基準がもうわからないというか…



ヤスタライズ:
 ああ、確かに強さがインフレし過ぎてワケわかんなくなってましたね(笑)でもそこは最早問題ではないというか…、当時の自分も実はブウ編はあまり好きじゃなかったんですが、大きくなってから読み返したら一番好きになりました。



イオ:
 え!一番!



ヤスタライズ:
 一番です!肩の力がいい感じに抜けてるし、何よりベジータの人間味溢れるシーンがたくさん出てくるので(笑)



イオ:
 確かにベジータは見せ場が多かったですね。「お前が一番だ」の下りも含めて。



ヤスタライズ:
 そうですね〜。



ヤスタライズ:
 ドラゴンボールは序盤は悟空の成長物語(強さの面)で、中盤は悟飯の成長物語(泣き虫から戦士へ)、後半はベジータの成長物語(精神面)だと思ってます。



イオ:
 ベジータの成長物語(精神面)という意見は初めて聞いた!



ヤスタライズ:
 残虐な戦士が家庭を持って人間らしくなっていきつつも、実はそれに悩んでたり…ってのがブウ編で描かれてるじゃないですか。そういうのです。ていうか単純にオレがベジータ好きだから勝手にベジータに焦点当てちゃってるのかもしれないですが(笑)あー、なんかまた答出てない気がする…





ジブリ作品に対しての意識
イオ:
 ブルマの逆ナンから物語が発展するとは誰も思ってなかったですね。じゃあそろそろ締めに…いつもジブリの好きな映画と好きなシーン、あとは性癖などを聞いているのですが、ヤスタライズ君的にはどちらを語らいたいでしょうか?



ヤスタライズ:
 ジブリで!(笑)



イオ:
 わかりました!じゃあジブリで!



ヤスタライズ:
 ナウシカも捨てがたいですが、映画限定ということであればラピュタですね。



イオ:
 勝手に耳をすませばかと勘違いしてました!ラピュタで一番好きなシーンはどの辺りでしょうか?



ヤスタライズ:
 一番好きなシーンも迷いますね。やっぱりあれですかね、ロボット兵が暴れまくってるところへドーラ一家と共にパズーが向かって、羽虫みたいなマシンに逆さになってシータを救うところっすね。小学生の時、運悌にぶら下がってそのシーンの真似をした記憶があります笑



イオ:
 男としては見習いたくなるシーンですね!一瞬音が止まる所もかっこよかった!真似まで!



ヤスタライズ:
 あそこのシーン、音楽もめちゃくちゃかっこいいんですよね。





YouTube - 天空の城ラピュタ(六)ロボット兵(復活〜救出)Laputa OST 06-Robot Soldier




イオ:
 多分皆ネタにしたいと思ってるけど、三拍子だからやりづらいんですよね。



ヤスタライズ:
 (笑) 三拍子はダンスミュージックにとっては厄介ですからね〜



イオ:
 いつか才能ある人がうまくやってくれるはず…!と思いたい!今日は長時間にわたってありがとうございました。では最後に、最近のリリースと今後の活動予定など教えて頂ければと!





今後の活動
ヤスタライズ:
 最近だと10月にリリースされたLBTさんのTRFリミックスコンピ「TRF HYPER MIX 1000」に1曲。11月にリリースされた、BOBO THE TRIMMERくんの1stアルバム「CENTER OF GRAVITY」に1曲、特典CDRのリミックスで1曲の計2曲を提供しています。



BOBO THE TRIMMER - IJUSWANNAGUCHILL by Yasterize


ヤスタライズ:
 あとは今後の活動と言いますか、クリスマスに発売になりましたZEN-LA-ROCKさんの限定アナログサンプラー「MASH-LA EP」のDiskUnion限定特典CDにリミックスを2曲提供しています。こちらは両曲とも四つ打ちな感じです。先日遊びに行ったHEY MR.MELODYで、やけのはらさんとオカダダくんお二人にかけて頂いちゃって本気で嬉しかったです!ちなみにMASH-LA EPのJETSET特典はオカダダくんが担当されてて、これ聴かせてもらったんですがめちゃくちゃかっこいいっす!



diskunion: BOBO THE TRIMMER / ボボ・ザ・トリマー / CENTER OF GRAVITY DISK UNION限定アナログ7inch付 + 特典CDR付
diskunion: ZEN-LA-ROCK / ゼン・ラ・ロック / MASH-LA EP DISK UNION限定特典付


イオ:
 どっちでも買うしか!ユニオン&JETSETで!



ヤスタライズ:
 そうして頂けると大変嬉しいです!(笑)



イオ:
 かなり長時間お時間頂いてもうしわけない!ありがとうございます!





おしまい
突然だが、このはぐれDJ道は今回をもって暫くお休みとなる。まだまだやりたいインタビューや書きたい記事もあるのだが、新しくなった家のトイレのビデ機能をマスターするまで私は旅立たねばならない。
Yasterize氏のような若きアーティスト、自分が気になった方々にインタビューしてそのルーツや魅力に触れる事ができ、私は幸せである。そして何より読者の方々に感謝である。また帰って来ると思うのでその時を皆さんお待ちいただきたい。
君の音楽はまだ鳴り続けているのだ。ビート・ゴーズ・オン。




関連サイト
YASTERIZE IN DA SITE!!
SMOKIN' IN THE BOYS ROOM
見世物小屋じゃないよ、見世者小屋だ〜!!!!ブログ
: binary:
KARATECHNO
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きなこ (okanik) on Twitter
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