大衆酒場ベスト1000
第27回「サレペペ(椎名町)/おせち」
今回はお正月番外編“居酒屋おせち”をご紹介!
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします!

ということでこちら現在1月2日、皆様2010年お正月はいかがお過ごしでしょうか?
いや〜僕、このお正月、三が日ってのが1年で一番好きな時期なんですよね。

なんつったって、普段起きぬけにいきなりお酒なんか飲もうもんなら、“ダメ人間”、“アル中”、“バカ”といったレッテルが容赦なく貼られてしまうここ日本において、誰に気兼ねする事なく朝からお酒が飲める。
それに加えて挨拶が、「こんにちは」でも「お世話様です」でもなく「おめでとうございます」ですよ?
こんなに能天気な挨拶ないっすよね。

朝から飲んで食って、何の根拠もなく「めでたいめでたい」っつって、てきとうに寝て、そんで起きたらまた飲んでの延々ループ。
しかも日本中大体みんなそんな感じ。
なんて最高なんだ!

ちなみに僕の好きな三が日ランキングをここで発表させて頂いてよろしいでしょうか?

第3位は“3日”!
第2位はなんと“2日”!
そして堂々の第1位は、もうみなさんお分かりでしょうか?そう“1日”です!!!

元日に朝からこたつで爆笑ヒットパレードを見ながら、普段家ではそんなに飲まない日本酒なんかをチビチビ飲みつつおせちをつまむ。
これこそが至上の時間なんですね。
そんなお正月気分の演出に、僕にとっては“おせち”がかなり重要な位置を占めるわけです。

というわけで今回は、お正月番外編としまして、いつもと趣向を変え、おせち料理のご紹介をしてみようかと思います!

おせちに関しては色々な考え方をお持ちの方がいらっしゃると思います。
「煮豆とか栗きんとんとか、大してうまいもんじゃねーからあんまり食わない」とか、「お正月は実家のおせちを食べないと始まらない」とか、「おせちもいいけどカレーが好き」とかね。
おせちその物に関しても、毎年自分でこさえてる方もいれば、決まったお店の物を注文される方、毎年どこでどんなおせちを頼もうか選ぶのを楽しみにしてる方もいると思います。

年の瀬が近くなるとデパートなんかにパンフレットが大量に並び、選びきれないほどのおせちに目移りして、あれは実に楽しいもんですね。
でもああいうのって人気のはすぐ無くなっちゃったりするし、年末の忙しい時期、案外ボーっとしてたり迷ってたりするとすぐお正月直前とかになっちゃったりして、「あ、まだ頼んでなかった」となるんです。
今年もまさにそれでして、なんか11月くらいからにわかに忙しくなり、気付けば12月も中旬。
「やべー今年のおせちどうしよー!?」と思っていた時偶然見つけたのが、今回ご紹介する居酒屋「サレペペ」さんです。

場所は西武池袋線の椎名町。
第22回で紹介した「正ちゃん」をもうちょっと行ったところです。

最初は「あ、こんなとこに小洒落た店あるなー」って感じで見つけて、店先に“おせちの注文受付中”ってチラシがぶる下がってたんで一応もらっといたんですよね。
で、これを後程じっくりと検討してみると、実にそそられるラインナップ!
早速晩酌がてら偵察に行ってみる事にしました。

まずお店ですが、まー椎名町という街には似つかわしくない程度にお洒落な雰囲気で、大衆酒場とくくるのはちょっと語弊があるかも知れません。
ただ接客とかはけっこうアットホームな感じで「あー西武線だな」って安心する雰囲気はあります。
お酒は500円〜くらいで、焼酎なんかも色々揃ってますね。
雲丹のパスタみたいのは1200円で量も多く、なにしろ雲丹がたっぷり!色んなスモーク盛り合わせも、レバー、鶏、豚なんかの他に、海老やイカが乗ってたりして満足感ありました。
その他にもイカ墨焼きそばなんて珍しいメニューもあって、言ってみればイタリアンを基本にした創作料理なんですが、変にかしこまってチョコマカしてないのがなかなか良いお店です。
というわけで、「おせちどうしよう?」と思ってたタイミングで目に飛び込んで来たという運命にも賭け、2011年のおせちはここに頼んでみることにしたわけです。

郵送も頼めますが、僕はそんなに遠いわけでもないんで、31日にお店に直接取りに行きました。




こんな感じ
こんな感じ




さっそく包みをほどいてお品書きをよけ、蓋を開けてみましょう。
おせちは二段重になってますね。




一の重!
一の重!




二の重!
二の重!




いや〜この中身が見えた瞬間にテンションが上がる感じ、最高です!
どこを眺めてもよだれが出て来ます!
早く爆笑ヒットパレード見ながらつつきたい!

ちなみお品書きはこのようになっております。


一の重

あわびのヴァプール いろどり野菜のジュレ
舌平目とぼたん海老のポアレ 雲丹のムース添え
地鶏のコンフィ シャンピニオンクリームソース
牛舌の煮込み黒豆ソース


二の重

“ラムカン”チーズバケットのオーブン焼き
タラバ蟹と帆立貝のテリーヌ
フォアグラとレンズ豆をつめた鴨のパテ
数の子とカラスミのクリームチーズ パイブーシュ
オーストラリア産ローストビーフ
蛸とオリーブのゼリー寄せ ビネガー風味
イベリコ豚とリンゴのコンポート
緑黄色野菜のモザイク仕立て
墨のリゾットを詰めたいかめし
スイートポテトのクレープ包みとガトーショコラ

どうでしょうか!?
なにやらやたらと未知の用語が入り混じってますが、とにかく“そそられる”としか言い様のないラインナップです!

それでは失礼して、つつかせて頂きますね。
いや〜本当に申し訳ないっす。




牛舌の煮込み
牛舌の煮込み




デミグラスっぽいソースと黒豆の風味がたまらねー!
そのままだとしっかりした肉質、ちょっと温めると口でとろける軟らかさ!
どっちにしてもうまい!




地鶏のコンフィ
地鶏のコンフィ




鶏うめー!




鴨のパテ
鴨のパテ




フォアグラ入り!
酒が進む!




緑黄色野菜のモザイク仕立てと、蛸とオリーブのゼリー寄せ
緑黄色野菜のモザイク仕立てと、蛸とオリーブのゼリー寄せ




きれー!
絶妙ー!




カラスミのパイブーシュ
カラスミのパイブーシュ




カラスミ分厚ちー!
チーズと合うー!




雲丹のムース
雲丹のムース




まったりー!




あわびのヴァプール
あわびのヴァプール




あわびやわらけー!涙



…いやぁ、堪能させて頂きました。

どのお料理もかしこまってなくて、素朴さとダイナミックさを感じさせるのがまた良かったですね。
本当に、いいお正月を過ごさせて頂いたサレペペさんに感謝です。

ところで気になるお値段ですが、税込み総額、1万500円ですね。

ちょっと連載の趣旨とずれてしまったかもしれないですけど、この内容でこの値段はむしろお手頃と言えるんじゃないでしょうか!?
年に1度の贅沢ですし、デパートで頼むおせちなんか大概もっともっと値段張りますからね。

皆様がご存知の居酒屋さんでも「こんな素敵なおせちを作ってるよ」という情報がありましたら、是非教えて下さい!
来年のおせち選びの参考にさせて頂きますので!


というわけで今回はこの辺で。
今年も1年、色んな酒場に繰り出したいと思ってますので、何卒よろしくお願いしまーす!



※ちなみにお酒は、地元大泉の水を使用したという桜泉(おおいずみ)を選んでみました!
その名の通り、不思議と桜の風味を感じるような華やかで爽やかな1本でしたよ。




桜泉/¥1,680
桜泉/¥1,680




関連サイト
サレ・ペペ Sale pepe - 椎名町/ダイニングバー [食べログ]




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