大衆酒場ベスト1000
第28回「大将3号店(高円寺)/火鍋」
今回は高円寺いち有名な焼鳥屋の、焼鳥じゃないメニューです
いや〜すっかり、冬も盛ってますね。

日本の1.2月、毎度の事ながらめっちゃくちゃ寒いっすね。
こう寒いと食べたくなるのはもう、鍋しかないですよね。
というわけで今回は、振り返ってみると第5回「もつ鍋帝王ふるさと(池袋)/もつ鍋」 以来2回目となる“鍋料理”を取り上げてみたいと思います!

ご紹介したいのが焼鳥の「大将」さん。
高円寺という街に1度でも足を踏み入れた事がある方、もっと言ってしまえば中央線に1度でも乗った事がある方なら、この店名を目にした事があるんじゃないでしょうか?
駅のホームから高円寺を見下ろした時、南口のバスロータリーを挟んでどーんと一等地に店を構えるのが大将1号店です。
思い出しました?あの嫌でも目に入って来る目立つ店です。
大将さんは、高円寺あたりで焼鳥でも食って酒を飲もうって人種ならば誰もが知る、まさに超有名店なんですね。

1号店は数年前にビルごとリニューアルされましたが、何故か雰囲気はそのまま。
古き良き大衆酒場の見本のような存在感で、駅前にそびえ立ってます。
それから南口の線路沿いを阿佐ヶ谷方面にちょっと行った所に2号店
この2号店一帯は、高架下に軒を連ねる多数の大衆酒場の喧噪が混ざり合ってちょっとしたアジアの夜市的な空気感を醸し出しており、非常に素敵なロケーションです。

そんな中、僕が最も好きな大将さんが線路を渡って北口にある3号店
同じ大将でもメニューのラインナップが微妙に違ったりするわけですが、なんと言ってもここ3号店、今回ご紹介する“火鍋”が食べられるのがお気に入りなんですよね!

それでは早速お店の方に向かいたいと思います。
ちなみに時刻は16時半。
ご覧の通り、まだ笑っちゃうくらいに外は明るいですが、すでにモクモクといい匂いの煙が立ちこめてますね。




この煙反則!
この煙反則!




ここもやはり数年前にビルごと建て直されてるんですが、お店のある1階部分だけが新築感を感じさせないのも素晴らしいです。
「入れますか?」と聞いてみると、「開店は17時だけど、飲み物と出せる物だけでいいならどうぞ!」という事で、誰もいない店内を独占させて頂く事にします。

まずは大将の隠れた名物“スタミナ漬け”。
これは鳥の砂肝とにんにくなんかを酸っぱめのタレに漬け込んだ、焼鳥が出て来るまでのつなぎに最適な1品でして、これをチビチビやりながらビールを頂く事にします。
ほどなくして、まだ開店時間には少し早いですが「焼き物も大丈夫ですよ〜」と声をかけてもらえたので、それでは焼鳥を何本か気分で。

何度も言いますが、大将は有名な焼鳥屋さんなんですが、しかし今回は、焼鳥については特に言及しなくてよろしいでしょうか?
と言うのも大将の焼鳥は、平均的かつ理想的、どれを頼んでも間違いなく安くてお酒に合う、これぞ大衆酒場の焼鳥!という代物です。
逆に言えば、それ以上説明する事もないので(笑)。
後はこの写真で伝わるでしょう。




これぞ!
これぞ!




いいっすね?じゃあもう鍋に行きますよ!?

さて、ここで表題の“火鍋”です。
あれですよ、鍋を陰陽のマークに見立てて半分に仕切り、味の違うスープ2種類に具材を投入しつつ食べる、中華屋さんでよく見る鍋です。
これが焼鳥屋さんにあるってちょっと珍しい感じですよね?
でもあるんですねー。




ホラ堂々と
ホラ堂々と




後からでも具材は足せますから、ひとまず3.4人でも、2人前(¥1,500)くらいでいい感じじゃないでしょうか。




鍋登場
鍋登場




にんにくと謎の実がゴロゴロ入った2種のスープが張られた鍋が登場しました。
僕は何年か前からよく頂いてますが、昔は左側のスープがもうちょっと真っ赤だった気もするし、まぁその辺中華屋じゃないからアバウトなのかもしれません。
でもそれがまたいいじゃないですか!




セットの具も
セットの具も




はい具も到着。
肉はラムなんですが、これがまたちょっとクセのあるスープと良く合うんですよね。
見えづらいけど肉の後ろには鶏団子も乗ってて、あとは各種の野菜類です。
これをもちろん…




即投入!
即投入!




ね?間違いないでしょ?
この食欲をそそるビジュアル!
一体何種類のダシが出てるんだ!?って感じ。

火鍋という事で、日本のどの鍋とも違う薬膳っぽい風味が、不思議とお酒が人体へ及ぼす悪影響を相殺してくれそうな、なんとも身体に良い味わいです。
僕は辛い物大っっっ好きなので、辛いスープの方の刺激的な味をメインとしつつ、たまには優しい味にも癒されつつ、というような感じが定番ですね。
それから時間が経つと、最初に入ってたにんにくがもうね、ムニャムニャ状態になって、いくらでも食べられちゃうんですよね。

さぁ、後は好きな具材をガンガン追加して、ガツガツ行けばいいじゃないですか!




気取らずにザーッ!と
気取らずにザーッ!と




さらに特筆すべきは追加具材のお値段!

150円 → ねぎ、ニラ、豆腐、もやし、ちんげん菜、白菜、大根、春雨、ジャガイモ、きのこ、さつま芋
250円 → 鶏団子
380円 → ラム肉、牛肉

そこらの気取った中華屋の何分の一だ!っていう激安価格で、さすが大衆酒場の面目躍如と言ったところでしょうか。
個人的なおすすめはジャガイモとか大根あたりかなー。
日本のおでんに入ってそうな根菜類、これがよーく汁を吸いまして、口に入れた途端にホロホロと崩れ、深みのあるスープが溢れ出すという、もうなんでしょう、絶品としか言い様がないですね。

そして最後は中華めん、うどん、素麺、ご飯セット(ご飯・生卵)と各種250円で用意されておりますので、お好きに〆たらいいじゃないですか!
誰も文句は言わねーよ!

というわけで、寒い季節に芯からあったまりそうな大将3号店の火鍋、機会があれば是非味わってみて下さい!

道路にはみ出た席は冬になるとビニールシートで密閉されて、そこにストーブが置かれ、なんとも言えない楽しい雰囲気で飲めますので、席はそこがおすすめかなー。

あ、最後にひとつだけ。
以前までは定番メニューとしてあったコンビーフとマカロニのサラダが、最近は“無い時もある”メニューに格下げされてしまったようなんです。
定番メニューへの復活を切に願うとともに、もし見かけたら迷わず頼んでみる事をおすすめします。
ちょっとコッテリしてるけどね、ビールには最高に合いますよ!

そんな感じで、今回はこの辺でよろしいでしょうかー。
それでは失礼します!




関連サイト
大将 北口店 - 高円寺/日本酒 [食べログ]




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