手番ですよ。
第20回「この春のイチオシ!『髑髏と薔薇』」



今年のフランスゲーム大賞を受賞した作品が、驚くほどシンプルでありながら、ジリジリヒリヒリとした駆け引きを存分に味わうことのできる大傑作だったので、今回は、その作品を大々的にご紹介。




ちょっとイカツイパッケージもいい
ちょっとイカツイパッケージもいい




その作品、タイトルは「髑髏と薔薇」。
画数の多さにちょっとひるんでしまいますが、その内容は、冒頭に書いた通り至ってシンプル。

早速ルールを・・・の、その前に。
このゲームの背景がまたイカすので先にそちらの方を。
プレイヤーが扮するのは、それぞれがバイカーチームを率いるリーダー。
縄張り争いなのか、なんなのかはよくわかりませんが、とにかく、ライバル同士。
そのリーダーたちが集まって、決着をつけてやる!とはじめたのがこのゲーム「髑髏と薔薇」というわけ。

ゲームの根っことなる仕組みは、嘘のつきあい、騙し合い。ジャンルでいうと「ブラフゲーム」。

ゲームの目的は、非常にシンプル。2点獲得すること。一勝することで1点獲得となるので、「2勝すること」と言い換えてもいい。
じゃ、どうすれば勝利かと言うと、「バラのカードを、何枚連続で引き当てるかを宣言して、その宣言通りに引き当てることに成功」すれば、それで1勝。
はい、簡単。もう、これだけ。
目的がわかったところで、もう少し細かいルールを。
プレイヤーが持つのは、その構成が同じものになっている、各バイカーチームのロゴが入ったカード一組。バラが3枚とドクロが1枚の計4枚。
まず、全員が一枚ずつ、自分のカードから選んで裏向きで出したところで、勝負開始。
そのあとは、時計回りの順番で進んでいきます。
自分の番が来たプレイヤーは、二つの選択肢から一つを選び、行います。
選択その一。「カードを追加で一枚出す」。
選択その二。「数を宣言する」。
一度、誰かが数を宣言したら、そのあとのプレイヤーは、数の宣言しか出来なくなります。
数を宣言する場合は、それまでに宣言されている数よりも大きな数しか言うことができません。
言いたくない場合は、パスして降ります。
一人を除いて全員が降りたら、残った一人がチャレンジの
権利を獲得し、チャレンジを行います。
このチャレンジが、このルール説明で最初に書いた「宣言した数だけバラのカードを引き当てる」というもの。
この時点で、それぞれのプレイヤーの前には、何枚かずつのカードが置かれているわけで、そのカードをめくっていき、宣言した数だけ続けてバラのカードを引き当てたら、1点獲得というわけです。
もし、途中でドクロを引いてしまったら、チャレンジ失敗。もちろん、得点は獲得できなければ、ペナルティまであり。
成功、失敗問わず、これで一勝負終了。また一枚のカードを出すところからはじめて、ゲームを続けます。

主なルールは、これだけ。
そのシンプルさがわかっていただけたかと思います。
それでいて、ゲーム内容は激アツ。
ようするに、ドクロを混ぜてほかのプレイヤーのチャレンジを誘い失敗させるか、ほかのプレイヤーがドクロを混ぜ込んでいないタイミングを読み切って勝負にでるか、を巡る腹のさぐり合い。
シンプルだからこそ、宣言をするときの「間」だとか、場の空気感や熱をどう感じ取るかだとか、とにかくさまざまな細かいこともすべてが勝負に直結しているという、この感覚。まったく気が抜けません。
チャレンジする気満々の顔で数の宣言をされたもんだから「出しているカードは、バラに違いない!」と勝負をかけたら、「ジャジャーン!ドクロでしたー!」とやられた時の悔しさと来たら、ワナワナと体が震えてしまうこと間違いなし。
逆に、すべてを読み切って勝利した時の気持ちよさは格別!思わずふんぞり返ってしまいたくなるはず。
この飛び抜けた遊びやすさと興奮度大の内容は、ゲームファンのみならず、いろんな人にオススメできる逸品が来た!という感じです。
時間も一ゲーム15分〜20分というところで決着することもあり、場所、環境を選ばずに遊べるのもポイント。
ちょっとお酒を飲みながら、盛り上がるのにもピッタリ。
ここまで読んで、ちょっとでも気になったという方、ぜひ。




こだわりのカードデザイン
こだわりのカードデザイン




あ、それぞれのバイクチームのロゴデザインや、コースターを模したカードなど、デザイン面も秀逸で、一見の価値ありということを最後に付け足しておいたところで、今回は、ここまで!
では、また次回!チューッス!




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