高円寺と阿佐ヶ谷
第1回「あかちょうちん」
高円寺には安居酒屋がゴマンとあるがその中でも安く小汚い愛すべき居酒屋がある。
庚申通りの「あかちょうちん」である。




高円寺的居酒屋
店の半分を占める、座敷席は土日になればギターやベースを抱えた若者が集い、酷く酔っ払っている様子をよく見る。価格帯が安いのが原因だろう。
日月金の3日間ならば「いいちこ」の一升瓶が1450円なのだ。スーパーで買うと1700円ほどするのだから間違いなく安い。
かく言う私も友人らと深酒をする定番店である。

ただ、安いだけでもお客が来るとは思うが「あかちょうちん」が皆に愛されているのは店長の東(あずま)さんのお陰だろう。
いつもニコニコツヤツヤな笑顔でロクでもない若者や中年を向かい入れ、優しく声を掛けてくれる。そんな会話もまた楽しいのだ。




料理は居酒屋の定番料理からおそらく店長の出身であろう台湾の家庭料理、はたまたエミューの刺身まで多岐に渡る。
大体がボリューミーであり、お酒も安いので腹一杯に食べれて大いに酔えるのだ。
ただ忙しいのか店員の性格なのか大人数で座敷などで飲んでいるとお通しのポテトサラダが大皿で大量に出てきたりする感じで大雑把ではある。
味も大味で繊細さは感じられない。ただ繊細さなどは誰一人求めていないので問題はない。




こんな高円寺の名店なのだが今年の9月をもって閉店することが決まっている。
周りの友人らも絶望し、ネット上でも「あかちょうちん」を惜しむ声が聞かれる。

店長はこれを機にリタイアする様であり、東さんの第二の人生を陰ながら応援したい。




あかちょうちん
『あかちょうちん』
〒166-0002 東京都杉並区高円寺北3-20-24
03(3338)3252
17:00〜03:00(定休不明)




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