大衆酒場ベスト1000
第11回「四文屋 なん八(下北沢)/煮込みライス」
久々の訪問でポテンシャル再確認!
四文屋ってお店ご存知でしょうか?
中央線沿線を中心に最近けっこう増えて来た居酒屋さんで、味良し!値段良し!雰囲気良し!の大衆酒場の見本のような名店です。
僕はもっぱら高円寺のガード下のとこによく行ってて、それこそ大将とどっちが行ったかな?って感じで、もう数え切れない程通ったんですけど、行動範囲がだんだん西武線寄りになって来ちゃったもんで最近はしばらく寄れてなかったんですね。

先日下北沢で19:30からとある興行を見る予定があり、ちょっと早め、18:30くらいに駅に着いちゃってひとり街をうろついていました。
そこで「小腹も減ったし、軽く飲みつつサッと軽食でも取れるお店はないかな〜」と、物凄い形相でキョロキョロしながら徘徊していた所、見付けたのが「四文屋 なん八」さん。
場所はすずなり横丁の近くで、たぶん前は無かったと思うので最近出来たお店でしょうか。
「あ!四文屋だ!ちょうどいいや。けどなん八ってなんだ?」
とか思いつつ、とりあえず間違いはないだろうと突入。
ひとまずビールを1杯引っかけ、メニューを吟味します。

店内を見渡すと、やはりここはまごう事なき四文屋ですね。
真新しい木の短冊に筆文字で堂々と書かれたメニューの数々が頼もしいです。
まずは自分的ド定番、レバ刺しと牛刺しを注文。

程なくしてレバ刺し到着。
ここのレバ刺しは珍しく串に刺されており、塩味で頼んだのでゴマ油と塩がまぶされ、たっぷりの刻んだネギが添えてあります。
時期によっては軽く炙られて出て来る事もあったと記憶してますが今回は完全に生!
やった!
割と大振りの切り身が4〜5片で、お値段なんと100円ですよ!?
早速食べてみるとプツンとした歯応えのあとに広がる甘味。
臭みは無し。
しかしゴマ油と塩ってなんであんなに生のレバーに合うんでしょうか。
よくまぶしたネギの風味、歯触りもアクセントになり、これはかなりの逸品です!

牛刺しが到着。
これは四文屋の中でもお気に入りメニューです。
赤身と脂の配合が素晴らしい切り身が小皿にたっぷりと盛られ、こちらお値段がなんと350円!
大丈夫なんすかね、この価格設定。
とにかく添えられたネギとおろしにんにくを肉で巻いて、正油に付けて頂きます。
まったりとした口触りににんにくのパンチが最高!
ヤベェ〜幸せすぎる!
ウーロン杯も追加し早くも極楽気分です。
このくらいのほろ酔い加減ってのがお酒を飲む段階に於いて最も至福の時ですよね。
ま〜それをキープするのが一番難しいんですが。

さて、本日のおすすめメニューに気になる串があるので頼んでみます。
“ハツあぶり”と“豚ハラミすじ串”、どちらも100円です。
ハツあぶりはその名の通り、ハツ(心臓)を炙った串ですね。
プリプリしててうまいっす。
しかし、豚ハラミすじってのはあんまり聞かない部位ですよね。
ハラミとは横隔膜の事で、肉よりもホルモンに近く、割とあっさりなんてイメージもありますが。
届いてみてビックリ!これは完全に“脂身”です。
甘めのタレに漬けて焼いてあり、嫌なしつこさのない脂身。
しつこさはなくともかなりの脂身感なので苦手な方は苦手かも知れませんが、脂好き男子にはパラダイスな味です。
グルメ番組の焼肉特集とか見てて、肉の“余分な脂を落とす”という行程の意味がまだ分かってない僕は、もちろん昇天しました。

この日は時間もあまりない事もあって、名残惜しくもそろそろシメの1品を頼みます。
四文屋のシメと言えばそう“煮込みライス”ですよね!
要するに正油ベースのモツ煮込みをライスにかけ、その上に刻みネギと紅ショウガが乗っているという物なんですが、珍しいと言えば珍しいメニューです。




煮込みライス/350円
煮込みライス/350円




で、届いた煮込みライスを食しての感想ですが、「こんなにうまかったっけ!?」と、これにつきます。
つーかさっきからずっと言いたかったんだけど「こんなにうまかったっけ四文屋!?」と。

いや、きっとこんなにうまかったんですよ。
だから好きで通ってたんだし。
けどしばらく離れていて久々に味わった四文屋のお料理の数々には、散々通った僕にさえ新鮮な驚きを与えてくれる程のポテンシャルがあったと再確認!

煮込みのモツはすごく厚みがあって脂分もだいぶ残ってますが、臭みは一切無し。
ずいぶんいいモツを使っているということでしょう。
量も申し分無し。
この煮込みの甘めの正油ベースダレと白米、そして紅ショウガのハーモニー!
いや、まじでやばいってこれは。
半端ねーって。
あー、酒飲みてー!
午前中にこんな原稿書くんじゃなかった!

ちきしょう!

けっきょく“なん八”の意味とか店員さんに聞けてないですけど、その辺は各自調べてもらっていいですか?
それでは今回はもう、このへんで!




関連サイト
四文屋 なん八/下北沢駅/居酒屋の口コミ - 30min.




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