大衆酒場ベスト1000
第33回「明洞屋台(中野)/マッコリセット」
東京の魔窟“ブロードウェイ”の中にある韓国
今回はちょっと変わったお店を紹介します。

中野にブロードウェイってのがある事は、“ピコピコ”とか“カルチャー”とかって付いてるようなサイトをご覧の皆様なら当然ご存知ですね。
言わずと知れた日本屈指のディープスポットの1つです。
ちなみに僕はそこまでおもちゃとかそういうのに興味ないので、めぼしいお店が特にない4階まで上がって、急に磁場が狂う感じを味わうのが主な楽しみ方です。

オタク/サブカルの聖地といういうイメージが強いブロードウェイですが、意外と飲食店も入ってるんですよね。
1960年代、当時最先端の一大商業施設として開業した当時の面影を残す、今となってはレトロでこじんまりとした中華屋、洋食屋、喫茶店、あと麦とろのお店とかもありますね。
どこも特に入りたいと思うような感じではないんですが(笑)、これはブロードウェイの魔窟的イメージががあまりにも飲食業と遠い位置にあるからでしょうか。
僕はいくつかのお店でご飯食べた事ありますけど、どこもおいしいし落ち着くし、別段変なお店ではないので、ブロードウェイでお買い物をされた時なんかに寄られてみてはいかがでしょうか?
個人的には、ピザトーストや洋食が高いクオリティ、しかもお酒まで頂けてしまう、ザ・昭和の喫茶店といった趣の「A-ライセンス」さんがおすすめです。


さて、今回は地下に降りてみましょう。
スーパーや各種生活用品のお店、ちょっとしたイートインなどが軒を連ね、地上階とはまた違った雰囲気です。
このフロアの外れにあるのが今回ご紹介する「明洞屋台」さんです。

明洞(みょんどん)とは韓国はソウルを代表する繁華街で、昨日ちょうどTVでやってたのを見たんですが、日本で言うと上野を渋谷でコーティングしたような魅力的な街でした。
町並みに日本語の看板も多くて、すっごい行ってみたくなったので、いつかこの連載でも明洞の大衆酒場をご紹介出来る日が来るといいですね。
まぁ今回は中野の明洞で我慢して下さい。

ブロードウェイのホームページを見ると。

明洞屋台

今、韓国で流行しているソフトフード中心のお店です。
本場韓国の味をそのままに、食材も用意しています。
韓国ではどこの町にもある一般的なお店ですが、本場の味が楽しめます。

とありますね。
説明の通り、韓国の街角の一軒をそのまま切り取ったようなビジュアル。




写り込み失礼
写り込み失礼




ご覧のように、通路に面してカウンターが設置され、丸イスがいくつかあるだけの超簡素な店構えです。

なんですが、もうね「気付いたもん勝ち!」とでも言いたくなるような魅力的なメニューが展開されているんですよ。




セット、ラーメンメニュー
セット、ラーメンメニュー




ね!
まぁ焦る気持ちはわかるんですが、単品メニューもありますし、まずはジャブから行きましょうよ。
というわけでこれ。




竜巻ポテト/中(250円)
竜巻ポテト/中(250円)




すでにマッコリが写り込んでるのは気にしないで下さい!

最近お祭りなんかでよく見るようになりましたけど、ジャガイモ丸々1個を独特の形状に切って、伸ばして串に刺して揚げた物です。
僕も知らなかったんですけど、明洞の名物として誕生したメニューらしいですね。

カウンターの向こうは調理場になっているのでもちろん揚げたて。
なんか専用のマシーンでガーッと作ってくれます。
僕の個人的好きな食材ベスト10に、肉や魚類と渡り合って堂々食い込んでくる食材“ジャガイモ”をそのまま揚げてあるわけですから、そりゃうまい以外の可能性はゼロですよ。
両端はカリカリに、内部はホクホクに、かつしょっぱくスパイシーにまとめ上げられた1品で、お酒が進むったらない。

ところでこれ、どう考えてもビールが合いそうじゃないっすか?
しかしメニューの中にマッコリ以外のアルコール類が見当たりません。
ないんじゃしょうがないよな…、とは思いながらも諦め切れない僕は、念のため店員さんに聞いてみます。

「ビールってないっすか?」

すると意外な答えが返って来ました。

「西友にありますよ」

どうやら持ち込みとかそういう概念はないみたいですね。
西友は同じくブロードウェイ地下にある有名スーパー。
そこらで好きな飲み物買って来て飲んでも問題ないみたいです。
それならば!と、必要のない全力疾走でビールをゲット!
写真を撮るのも忘れるほどに慌てながら、ガブガブ頂きました。

ここで先ほどのメニュー写真に戻りましょうか。

左側はマッコリセットのページ。

生マッコリ(炭酸が入って飲みやすい)
米マッコリ(普通のマッコリ)
黒豆マッコリ(黒豆の甘い味)

の3種類のマッコリ、そして

チヂミ
トッポッキ
チャンザャ ※チャンジャでしょうね
キムチ餃子
チャプチェ
ナムル

の6種類の単品料理から1種類ずつ選んで、お値段セットで500円(黒豆マッコリは550円)です!

そして右側がラーメンのメニュー。

有名な「辛ラーメン」を始めとした韓国のインスタントラーメンが13種類から選べて、サービスで玉子が1つ無料でトッピングされ、全品320円です!

語感が面白いので全部書き出しましょうか。

辛ラーメン(韓国の定番)
ツムセラーメン(地獄の辛さを味わえる)
じゃがいもメン(つるつるじゃがいもメン)
ノグリ(昆布のだし)
イかチャンポン(イカの味)
海鮮ラーメン(海鮮の味)
カレメン(カレー)
カルグクス(煮干しキシメン)
サリゴムタン(テールスープ)
ノグリ(マイルドなノグリ)
ハンテラーメン(干し鱈スープ)
チャパゲティ(韓国式中華麺)
イルプム(韓国式中華生麺)

どうっすかこのワクワク感!
“イか”とか“単品”が“弾品”になってる誤植感、カレメンの(カレー)というストレート過ぎる説明や、“チャパゲティ”という強引なネーミングセンスなどに細かく突っ込みを入れながら吟味するのがめちゃくちゃ楽しいです。

おもち、チーズ、キムチなどのトッピングが各50円ご飯セットが400円各種のり巻きとのセットが500〜530円と良心的な価格で、どれを食べようかと迷いまくっちゃう楽しさを味わえるのが最高!
何人かで行って色々頼んでみるのもいいし、近くだったらお昼タイムの選択肢が増るだろうなー。

さて、では今回のおすすめ、マッコリセットをご紹介させて頂きます。




マッコリセット/チヂミ+黒豆マッコリ(550円)
マッコリセット/チヂミ+黒豆マッコリ(550円)




まず料理は“チヂミ”を選びました。
王道でしょーこれは!
こちらも目の前のフライパンでジュージュー焼いてくれるので、まさに出来立て!
カリカリと香ばしい外側と、モチモチの生地のハーモニーが最高です。
写真だとなんかチヂミがちっちゃいように見えるけど、全然そんな事はなくて、むしろマッコリがでかいだけですので、不安な気持ちは捨て去って下さって結構ですよ。
写真に写ってないですが、濃厚目のチヂミダレも付いてくるのでお好みで!

飲み物は贅沢に50円をプラスして“黒豆マッコリ”をいっちゃいました!
身の丈に合わぬ贅沢をお許し下さいね。

味はうまいです。


さ、今回もこんな所でいいでしょうか。
ジャガイモとチヂミだけで腹いっぱいだわ。
最後に補足情報なんですが、満足したらお店のサイドに回ってみてください。




韓国食材コーナー!
韓国食材コーナー!




ここだけでまた相当楽しめます。
このラーメンの品揃え!
好きな人にはたまらないんじゃないでしょうか!

それから補足情報2として、店員さんはみんな韓国人のお姉さんなんですがやたら綺麗な人が多いです!
これが一番有用な情報だったかな!


それではー。


※3月に店舗改装中との噂を聞いたので、すいませんが開店情報は各自お調べ下さい!
※明洞屋台は持込みダメ!との情報を頂きました。もしかしたらルールが変わったか、この時だけ偶然だったのかもしれませんので、店員さんに確認して下さい。





より大きな地図で 中野ブロードウェイ を表示
住所:〒164-0001東京都中野区中野5-52-15
電話:03-3386-1141
アクセス:JR総武線「中野」駅




関連サイト
明洞屋台 - 中野/韓国料理 [食べログ]
中野ブロードウェイ 公式サイト(明洞屋台)
中野ブロードウェイ




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